絵の質感を変えたい時に使えるメディウムの種類と効果

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絵を描いていて

「思い通りの質感にならない!」

と思うことって、結構よくあります。

ツヤツヤにしたかったけど、意外とマットだなぁ、とか、筆跡が想像以上についちゃった、などなど

絵の具ってなかなか思った通りの表情が出てくれないものです。

そんな時に役立つのが

メディウム

という存在です。

メディウムとは、簡単に言えば

絵具に混ぜて使うことで、乾いた時の質感を変化させることができる画材です。

なので、メディウムの知識が頭に入っていると、自分の中の質感表現のレパートリーがかなり広がります。

この記事では、特によく使いそうなメディウムを4種類に分けてざっくりと解説しました。

自分の経験をもとに解説していますので、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです!

どんなメディウムも、合う合わないは必ずあるので、もしご興味あれば、リンク先のクチコミなども参考にしつつ試してみてください!

※この記事はアクリル絵具用の解説となります。

目次

① 盛り上げ&質感調整 系

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盛り上げる系は、絵具に混ぜて使うと、筆跡が残るようになったり、逆に跡が残りにくくなったりします。

ツヤ感もグロスとマットがあるので、お好みの質感を選ぶのがいいと思います。

中でも一番メジャーなのがジェルメディウムです。

ジェルメディウム

ジェルメディウムは、絵具に混ぜて
「硬さ」を調節します。

おおまかな種類は

【練りの硬さ】
・ソフトタイプ
・レギュラータイプ
・ハード
タイプ

【ツヤ感】
・グロスタイプ
・マットタイプ

がありメディウムのパッケージに特徴が書いてあります。
(各メーカーだいたいこのラインナップです。)


ソフトは柔らかく筆跡が残りにくい。

ハードは筆跡がかなり残ります。

筆跡を残さず描きたかったらソフトタイプを、油絵のようにガシガシ描くのならハードタイプがいいと思います。

使い方はだいたい絵具とメディウムを1:1もしくは絵具多めくらいで混ぜて使用します。

自分は最近はU-35のメディウムを好んで使っていますが、ホルベインやリキテックスやゴールデンなどメーカーによって使用感が違うと思います。

本当は全て試してみたい!

潤沢な予算があればなぁ、と思いつつ、つい「いつもの」を選んでしまいます。

一度では「これだ!」というものは見つからないと思いますが、ぜひいくつか試す中でお気に入りを見つけ出してみてほしいです✨

◾️レギュラージェルメディウム管理人おすすめ!

◾️ソフトジェルメディウム

◾️ハードメディウム(ヘビージェルメディウム)

もっと硬いメディウムだとハイソリッドスーパーヘビーなどの名前がついているものがあります。

※ちょっとネガティブな話※
メディウムを混ぜると絵具のかさは増えるのですが、当然ながら顔料の量が変わるわけではないので、薄く感じてしまう事もあります。

個人的には、メディウムは使わず、絵具をがっつり使って描いた方が、色も存在感も、描き味も好きです。

お金もかかるんですけどね。。

(これはメディウム全体的に言えることかなと思います)

クリアタルゲル

こちらは、ゴールデンアクリリックスから出ている一緒に混ぜた絵具が水飴っぽくなるメディウムです。

とろーっとして、塗った後に筆跡がほぼ消えます。

絵具を筆やナイフですくって、糸のように細く垂らしながら描くなど特殊な描き方もできる面白いメディウムです。

② 乾燥遅延系

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乾燥遅延系は、グラデーションをキメめたいアクリルユーザーにとっての救世主とも言える存在です!

アクリル絵の具でグラデーションが難しい理由はすごく単純で、色を混ぜている間に絵具が乾くからです。

このメディウムたちは、アクリル絵具の乾燥時間を遅らせてくれるので、単純に混ぜ合わせる時間が長くなり、グラデーションがやりやすくなります。

ただ、前述した通り、絵具はメディウムを混ぜるほど、薄く透明感が増してしまいますので、場合によっては何度もグラデーションを重ねる必要性が出てきます。

理想を言えば、油絵具のような顔料たっぷりの絵具で一発で決まるグラデーションなのですが、ぼくはまだアクリルでそれを実現できていません。

それでもこのメディウムたちを使うか使わないかでクオリティや、やり易さに差が出てきます。

遅延系メディウムには、糊材が入っていない透明なタイプと糊材が入っている乳白色のタイプがあります。

糊材が入っていないタイプは絵具に混ぜすぎると定着力が落ちるので注意が必要です。

数ある乾燥遅延剤の中で、個人的なおすすめは2つ

ひとつめは

U-35のリターダーです!

透明だから、乾いた時の色を想像しやすく、でもちゃんと糊材が入っているので、画面にしっかり定着してくれます。

絵具に混ぜて使用すると、油絵具とまではいきませんが、色と色がかなり混ぜやすくなりますよ!

もう一つはリキテックスの

グラデーションメディウムです

水のようにシャバシャバで、絵具と混ぜることで乾燥が遅くなり、グラデーションが作りやすくなります。

薄塗りでグラデーションをしたいときに有効です。

遅延系メディウム(糊材なし)

グラデーションメディウム管理人おすすめ!

サラサラで絵具に混ぜて使うとグラデーションが作りやすい!もはや水のように使ってます。

リターダー(ゴールデンアクリリックス)

U-35を使う前はこれをメインで使っていました。質感はとろみがある感じ。乾くまでの時間がかなり延長されます!

遅延系メディウム(糊材あり)

リターダー(U-35)管理人おすすめ!

最初に買う乾燥遅延剤なら、自分はこれがいいと思います。

スローブレンディングメディウム

③ 液体系メディウム

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液体系のメディウムは、絵具の透明感が増して、筆運びをスムーズにしてくれます。こちらも、マットやグロスなど質感を調整できます。

ジェルメディウムと違いサラサラしているので、水の代わりの感覚で使用することができるのが特徴です。

筆跡も残りにくいので薄塗りの作家さんにはこちらの方が合っていると思います。

ぼくは学生時代から、リキテックスのペインティングメディウムを愛用しています。

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水のようにサラサラで、乾燥すると半ツヤくらいの表情になります。

どんな絵具にも使いやすくて、汎用性が高いのが特徴です。

学生時代は砂や岩絵具、水干絵具などいろんなモノを砕いては混ぜて、どんなマチエール(画肌)ができるんだろうとワクワクしながら実験したものです。

ただし、実験に失敗はつきもの。

絵具がひび割れたり、剥がれ落ちたりする可能性もあるので、自己責任でやってみてください。

◾️ペインティングメディウム管理人おすすめ!

◾️マットメディウム

◾️グロスメディウム

④ 絵具用うすめ液

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最後は絵具用の薄め液。

これはちょっと特殊で、メディウムといっていいのかわからないのですが、すごく気に入っているのでご紹介します。

アクリル絵具用の薄め液です。

正直、水でも代用は十分可能なのですが、この液体を使うととにかく絵具と絵具の混ざりがいいんです。

プロ用の絵の具だと練りがハードなものも多くて、結構ブリブリしてたりするのですが、そんな絵具もこの液体をつけて筆で溶くと水よりも綺麗に、早く混ざり合ってくれます。

あと、乾燥がちょっとだけ遅くなって、絵具の伸びも良くなります。

「水でいいじゃん!」と僕も思っていましたが、使ってみると思った以上に作業効率がアップして、アトリエには常時3本くらい用意して使うくらいのヘビーユーザーになりました 笑

人によってはそこまで、劇的な変化は実感できないと思いますが、痒い所に手が届く的なメディウムだと思います。

気になる方はリンクを覗いてみてください!

いかがでしたでしょうか

アクリル絵具には、まだまだ、メディウムがたくさんあって、自分が使っているものはほんの一部です。

同じ名前でも、メーカーによって、ツヤや練りの硬さ、使用感が結構違うので、ぜひいろいろと試して、お気に入りのメディウムを見つけていただけたら嬉しいです!

今回は、絵具の優秀なサポーター「メディウム」についてご紹介しました。

この記事がお読みいただいた皆様の知識となって、理想の表現に近づくきっかけになればとても嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!
一緒に制作を楽しんでいきましょう!

画家
TAKUYA YONEZAWA

X @takuyanokaiga
Instagram @takuyanokaiga
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