皆さんは、絵が描けなくなった経験ってありますか? ぼくはあります。描きたいのに、描かなきゃいけないのに、どうしても筆が動かない。
正直、めちゃくちゃ辛いですよね。
あとりえうさぎ何をしても、うまくいかない気がする時、あるよね。



わかる(ある。)
そんな「描けない!なんで!?」に悩んでいる方へ、ぼくがどうやって解決の糸口を模索しているかをお話しします。とは言っても、これですべてのスナップが解決するというわけではありません。あくまでも一人の画家の模索した結果だと思ってお読みいただけたら幸いです。
それでは参りましょう。
描けない時は、描けない。スランプは誰にだってあるよ


まず結論から言うと、スランプは誰にでもあるもので、描けない時期は必ずきます。
そうなったら、すぐに抜け出すのは困難です。その前提の上で
▪️明確な締め切りがない時
⇒ルーティンをこなしつつ、時間が解決してくれるのを待つ。
▪️締め切りがあるのなら
⇒その時に出せる「マックス」を出す努力をする。
ぼくは、こうやって考えて行動しています。
締め切りがない時は、焦らず待つ
誰にだって描けない!っていう時期があります。
むしろ、描きたくて描きたくてしょうがない!&描いたものが全部うまくいくぜ!という事なんて、ほとんどない。
だから、締切がなく、誰かを待たせているという状況がなければ、日々のルーティンにしている制作やスケッチは続けつつ、ゆっくりじっくり「描きたい!」が心から湧き上がってくるまで待ちます。
大抵、数週間〜長くて数ヶ月で、「これ描きたいなぁ」というものが浮かんできます。
もちろん、スランプが長いと感じる時期もあります。でも、止まっているように見えても、どこかで少しずつ「描きたい!」に向かって動いていることが多いです。その変化を感じた時が、制作のはじめどきです。



待っていいんだ



焦っていないなら、待った方がいい時も多いよ。でも、課題とか仕事の場合はそうもいかないよね。



まさに今、課題がおわらn…
締め切りがあるなら、今のマックスを出す
すずめさんのように、待っていられない案件があるのも事実。
例えば
・授業の課題
・展覧会の締め切り
・ご依頼主がいる仕事
などがそれに該当します。
そんな時は
その時に出せる「マックス」を出す努力をするしかありません。
例えば、あなたが今、本来の力の50%しか出せない時だったとして、その50%の状態こそが、今の自分の実力。そう認めた上で、その中でベストを尽くすことが大切だと思います。
それは不誠実なことではなく、自分なりのその時の最善のはず。
そして、多くの場合はそうやって抗っていると、少しずつポテンシャルが上がってきて、 最終的には納得のいくものが出せるようになることも多いです。(経験上ですが)
スランプはなぜ起こるの?突然絵が描けなくなる理由
ここで少し、スランプの原因について考えてみましょう。どんな時に「描けない」「描く気が起こらない〜」というふうになるのでしょうか?
これも経験上なんとなく見えてきました。それは、
大きな目標を達成した後に、ふと目的を失ってしまう


ぼくの場合は、大きな依頼や展覧会が終わった直後によく起こります。 いわゆる燃え尽き症候群のような状態ですね。
頑張って、頑張って、必死に走り抜けて。 「よし、ちょっと休もう。」と思ったら、気づけば3ヶ月経っていた、なんてこともありました。
その間、 描いていない自分に対して、自責の念だけが募っていくんです。あれは恐ろしいですよ…(そんな経験、ありませんか?)
火種がないから、火を燃やすことができない
自分の中にある「描きたい!」「作品にしたい!」「伝えたい!」そんな気持ちが、制作のための燃料だとしたら、スランプになった時って、描くためのエネルギーを使い切ってしまった状態なのだと思います。
展覧会のあとなど、今表現したことをひとまずやり切った後には、燃料が足りなくなっているんですね。
自分の中に「火種」がないのに、無理やり燃やそうとしても難しい。
インプットがないとアウトプットができないですから。
そういう時は、無理に絞り出すのではなく、燃料を補給してあげるのがいいと考えています。
スランプの対処法|「描きたい」という燃料の貯め方


ぼくが燃料(描きたい気持ち)を貯めるためにやっていることは、大きく分けて二つあります。
・美術領域に触れる
・あえて美術から離れる
この2つの方法です


美術に触れて刺激をもらう
まず試してみて欲しいことの一つは
美術の領域で描きたい気持ちを高めていく方法。
専門書を読んだり、画集を眺めたり、展覧会へ行ったり、絵描き仲間と語り合ったり。
こうして、その領域の情報を積極的に取り入れることで、「こんな表現もあるのか」「自分もやってみたい!」と刺激を受け、自分の中で止まっていた感覚が少しずつ動き出すことがあります。
絵描き仲間が身近にいるなら、自他の作品について語ってみたり、現代のアートシーンについて語り合うのも楽しく、いい刺激になると思います。自分が尊敬している方の展覧会があれば足を運んで、そこで話を伺うのも、とても勉強になりますよ!
もしできれば、「自分ならどうするかな?」「こういう表現だとどうかな?」と、自分ごととして考えてみるのがおすすめです。自分の新作を描くきっかけになるような刺激を得られるかもしれません。
あえて絵から離れる
もう一つは、あえて絵のことを一回忘れてしまう方法。
個人的にはこれがとてもおすすめです。
旅に出る、遊びに行く、本を読む、映画を見る、美味しいものを食べる。 など、あえて日常の経験をたくさんインプットしてみるのです。
一見遠回りに見えますが、これが効果的!
物事には様々な領域がありますが、、これらは一見別々なもののように見えて、必ずどこかで繋がます。様々な経験の「点」を打っていくと、それが後々「線」としてつながって、作品のアイデアになることも少なくありません。ぼくも
「あの時の感覚、作品にできるかも!」
と感じて生まれた新作がたくさんあります。
「しばらくやらない」も選択肢
また、これは極論ではありますが、一旦活動を休止して「しばらくやらない」というのも一つの手段です。
絵描きは、「これ作品になるかな?」という思考が常に頭のどこかにあります。それがたとえ活動していない期間だとしても、作品になりうる「素材集め」はおそらく無意識に行われます。(多分それが絵描きという生き物なのだと思います)
だから活動を休止して、生活の中でさまざまなものをインプットし続けると、インプット過多の状態となって「制作したい!」となることもあるかもしれません。(僕自身は今まで年単位で活動を停止したことがないので、想像でしか語れませんが、展覧会後に数か月、絵から離れて、制作を再開した時にはさまざまなアイディアが浮かんできたことを覚えています。きっとあれは数ヶ月の充電期間の間に燃料が補給されたからだと思っています。)
知り合いの作家さんが、ライフスタイルの変化で数年間制作をやめて、その後復活されましたが、似たような心理状況だったようです。
数年のブランクを経て復活し、華々しく活躍している作家さんは多いので、今、さまざまな事情でどうしても筆を取れないという方は、一旦休止期間を設けるのも一つの手段かもしれません。



学校を卒業した後、一旦絵から離れて、数年を経て復活する友人も、結構多いです。不思議なもので、離れると描きたくなるんですよね。
仕事でどうしても描けない時は「作業興奮」に頼る
とはいえ、仕事としての依頼があれば「描けません」では済みません。
そういう時は、今のモチベーションのまま、全力でやるしかない。 本来の50%しか出せなくても、その50%の中で限界まで努力して、作品を届ける。
それがプロとしての責任だし、そうやって泥臭く動いているうちに、 不思議とエンジンがかかってくることもあるんです。
やるまではめちゃめちゃ腰が重いけど、始めたら気がついたら1時間経っていた!なんて経験はきっと誰しもあると思います。この現象には「作業興奮」という名前がついています。


やれば続く。
でも、その「やる」までにものすごいエネルギーを使うんですよね。わかります。
そういう場合は、できる限りスタートのハードルを下げましょう。
例えば
アトリエに入って、絵の具を準備して、キャンバスを準備して、描き始める
これだと始めるまでに4回行動しなければいけません。やる気が起きないときに4回の行動はちょっときつい。
だから、とりあえず、「アトリエの椅子に座るだけ」
くらいにハードルを下げてみましょう。
できなくても仕方ない。でもできたらいいな〜くらいの気持ちで、とりあえず椅子に座って見るところから始めてみましょう。経験上、そこから制作が進むことって、結構多いですよ!
自分の経験が、誰かのスランプ脱出の糸口になったら嬉しい
いろいろとお話ししてきましたが、これは、あくまでもぼくの経験談です。 当てはまらないことも多いかもしれません。ただ、伝えたいのは「絵が描けない時期は、誰にだってやってくる」ということ。
どんな偉人だって、描けない時はあったはず。そして、そういう時の作品はだいたい納得がいかないものです。でも、「そんな時もある。」って思っていいんだと思っています。
これは制作そうだし、SNS運用だってそうです。
誰にでもうまくいかない時はあります。
人間である以上、波があるのは仕方のないこと。


描けない自分にむしゃくしゃするのではなく、「あぁ、今は燃料を貯める時期なんだな」と冷静に受け止めるのは大切かもしれません。無理してもいい作品ってなかなか生まれないものです。
最後になりますが、もし今がスランプと感じる時期でも、 「今めっちゃいい!」という時期は必ずやってきます。
あくまでも経験則ですが、波が引いてから押し寄せるようにやってくる気がします🌊
あなたの制作ライフが、また心地よいリズムを取り戻せるよう応援しています!
それでは、素敵な制作ライフを!
画家
TAKUYA YONEZAWA
画家 TAKUYA YONEZAWA
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